ショルダーネームは自己紹介であるとともに、他店との違いを打ち出すための言葉です。
このため、良し悪しを判断するには絶対的(文化的)な基準だけでなく、相対的な基準も存在します。
相対的な良し悪しは他店と差別化できているか、ということで判断します。
ショルダーネームの絶対的な良し悪し
以前記事にした通り、一目で意味が分かることが最大の基準です。
この基準で言うと「かわざかなりょうり」より「川魚料理」の方が優れています。同様に、字体・字の大きさもターゲットとしたい人たちが読めるものが優れています。通りすがりの人にとって、何を言っているかわからない、なんて書いてあるかわからないものは、「スルー安定」です。
絶対的とは書きましたが、こちらも1世代25年程度たてば微妙に変化します。一般的な字体や言葉の使い方が変化してしまうからです。また、方言の影響もうけます。ターゲットの人たちが理解できるか、という点が基準ですので、ジェネレーションギャップを感じるようになってきたら良し悪しを見直す程度でいいでしょう。えもんかけ、こうもり、などはもはや通じないといってもいいくらいです。
ショルダーネームの相対的な良し悪し
こちらは差別化が出来ているかが判断基準です。なので、前述の「川魚料理」のショルダーネームを使ったとして、周りに川魚料理のお店が多ければあまりよくないショルダーネームですし、100km圏内で1軒であれば良いショルダーネームです。
インターネットが普及した現在、比較対象にすべきお店の数は飛躍的に増えました。なので、ネットで使用するショルダーネームは1単語では差別化ができません。上の例を改善するとすれば「川魚カレー」は十分差別化ができていて(2016年10月6日現在、キーワード検索をしても上位に表示されるお店がありません)料理の想像もつくのでショルダーネームとしては良いショルダーネームになります。
ここでは差別化が簡単な例を出しましたが、実際のお店では差別化の難しいサービスもあるでしょう。差別化の追求は本質的に絶対的な基準での良し悪しに悪影響を与えます。差別化をしつつも、分かりやすさを確認するという地道な作業が、良いショルダーネームにつながります。