経営者として成功を収めている方々の姿や行動を見ていると、共通して感じるのは「与えること」に長けているという点です。
たとえば、深夜に部下から相談の連絡があれば、どれほど疲れていても時間を作って話を聞く。取引先の担当者のお子さまが入院されたと聞けば、業務とは直接関係のないことにもかかわらず、お見舞いに駆けつける。あるいは、競合他社の若手経営者から相談を受けた際にも、自らの経験や知見を惜しげもなく共有する。その姿に、思わず「そこまでするのですか?」と口に出してしまうことさえあります。
成功している経営者、すなわち上に立つ人々は、「与える」という行動に一切の躊躇がありません。それも、誰もが驚くほどのレベルで、それを自然体で、あたかも呼吸するように実践しているのです。
「利他の精神」や「ギブアンドテイク」といった言葉を耳にすることは多いですが、これは単なる理念や戦略としてではなく、日々の習慣として根付いているものでなければ継続は難しいと感じます。彼らの行動は、何かの見返りを期待してのものではなく、純粋に「相手のために」という想いから生まれていることが伝わってきます。
自分の時間を他者のために使うというのはとても難しいことです。時間とは、すべての人にとって最も貴重で限られた資源です。その時間を惜しまずに他者のために使えるという姿勢こそが、真のリーダーの資質なのかもしれません。
「果たして自分は、どれだけの人に与えることができているだろうか」
「自分の都合ばかりを優先してはいないだろうか」
与えることによって得られるのは、お金や地位といった表面的なものだけではありません。そこには、人との深いつながりや信頼、そして自分自身の成長があります。
たとえビジネスとしての関係が終わっても、人生のパートナーとして付き合い続けられるような関係性を築くことこそ、経営における本当の価値なのだと、改めて感じています。