起業して15年の経験と、起業支援を通じて多くのフリーランスを見てきました。その中で、「フリーランスになれば成功する」という楽観的な期待を持っている人が増えたきがします。本では成功論があふれ、SNSでは成功者の自慢話(何かを売るための釣りトーク)が飛び交っています。日本は起業で成功して続いている人は数パーセントです。確かに成功している人や大きく稼いでいる人もいますが、それが一時的なものかどうかの注意も必要です。
今回は、フリーランスに向いている人、そして、フリーランスになるのをやめた方がいい人の特徴について、あまり本やSNSで語られていない事を含めて紹介します。フリーランスを目指している方はぜひ最後までお読みください。
フリーランスで失敗する人、続かない人の特徴
会社や上司への不満だけで始めてしまう
フリーランスを始めるきっかけとして、会社や上司に対する不満を抱えている人が多いかもしれません。しかし、不満だけで独立を決めてしまうと、成功するのは難しいです。フリーランスとしての成功には、ビジネスの仕組みを理解し、顧客との信頼関係を築くことが不可欠です。
会社が儲かる仕組みを理解していない人
会社で働いている間に、どのようにして収益が生まれるのかを理解していない人は、独立してから苦労します。売上と経費、利益の仕組みを理解し、どのようにして顧客から収益を得るのかを知っておくことが必要です。
知り合いにサラリーマンしかいない人
フリーランスとして成功するためには、周囲に成功しているフリーランスや経営者がいることが重要です。知り合いにサラリーマンしかいない場合、アドバイスを受けることができず、孤独になりがちです。
SNSやツールだけで一時的に成功し起業する人
最近はSNSやオンラインツールを活用して大きな収益を上げる人も増えています。しかし、一つのツールやプラットフォームだけで稼いだからといってそのツールがいつまで続くか分かりません。過去にもさまざまなツールが生まれては消えていきました。フリーランスとしての将来が安定するわけではありません。持続的なビジネスモデルを構築することが不可欠です。
本やSNSで言っている事と違うこと
数年分の資金が必要→信用があればお金は借りられる
「独立するには数年分の資金が必要」とよく言われますが、必ずしもそうではありません。信用があれば銀行から資金を借りることも可能です。しっかりとしたビジネスプランを立て、適切な資金調達方法を考えることが大切です。
引き寄せの法則だけでは飯は食えない
「引き寄せの法則」を信じる人も多いですが、成功した人が後付けで「成功を引き寄せた」というかもしれませんが、それは成功した人が言っているだけで、成功していない人の方が圧倒的多数です。
運やタイミングが重要なビジネスでは、努力だけではカバーできない部分もあります。もちろんポジティブな考え方は大事ですが、成功するためには現実的な行動や準備が必要です。
何でも一人でやる必要はない
「フリーランスは何でも一人でやらないといけない」というのもちょっと違う気がします。仕事のセンスや人を上手に使うスキルがあれば、外部の力を借りて事業を拡大することが可能です。特に、自分の得意分野に集中し、苦手な部分は他人に任せることで効率的に成果を上げることができます。
結局、フリーランスに向いている人は?
私の経験上フリーランスとして成功するためには、以下のような特徴を持っている人が向いています。
安定した収入源が確保されている人
フリーランスを始める際に、すでに収入の安定している顧客や案件がある人は、リスクを減らすことができます。副業としてスタートし、収入が安定したらフリーランスに切り替えるのも一つの方法です。
営業が得意な人
フリーランスとして生きていくためには、自分で仕事を取りに行くスキルが必要です。営業が得意で、人脈を広げられる人は、安定した収入を得やすいです。
時代に合わせて自分をアップデートできる人
フリーランスは時代の変化に柔軟に対応できる能力が求められます。常に最新の技術やトレンドに敏感で、自分のスキルや知識をアップデートできる人は、成功する可能性が高いです。
成功している人が周りに多い人
周りに成功しているフリーランスや経営者が多い人は、その知識や経験を共有しやすく、成功の道を見つけやすいです。孤立せず、情報を交換できる環境を作ることが重要です。※大手企業の部長だからといって起業が向いているとは限りません。むしろ起業家と考え方が真逆な人もいます。肩書だけに惑わされないようにしましょう。
まとめ
フリーランスとして成功するためには、単に独立するだけではなく、ビジネスの仕組みを理解し、営業力や柔軟性、ネットワークを活用できることが大切です。一時的な成功に惑わされず、持続的に収益を得るための計画をしっかり立てることが必要です。
フリーランスは自由で魅力的な働き方ですが、その分、リスクも伴います。自分がフリーランスに向いているかどうかを冷静に判断し、必要な準備と心構えを持って取り組むことが成功への鍵です。