昨今、人と直接話す重要性が薄れている気がします。コロナによる自粛の影響やテレワークやチャットの進化により拍車をかけました。効率や時短ばかり求めるスタイルは果たしてそれが仕事や人生にとってベストな事なのかを考えてみたいと思います。
私たちの日常には、仕事やプライベートでスケジュールを埋め尽くすほどの忙しさがあります。しかし、その忙しさの中に大切な「時間の余白」が存在します。この時間の余白こそが、私たちにとって重要な利益をもたらすことがあります。
会議後の井戸端会議こそが業務効率を上げる
例えば、会議後の喫煙室でのひととき。そこでは仕事上の本音が交わされることがあります。日本人は一般にシャイな傾向があり、公の場では本音を話しにくいものです。しかし、喫煙室などのリラックスできる場では、率直な意見交換が行われることがあります。会議で話せなかった本音や、発言以外の細かい所の確認が行えたりします。喫煙自体はよろしくないのですが、会議後にお茶を飲める空間や時間を作るなどの工夫があってもいいですね。
コロナ禍で減ってしまった余白
また、コロナ禍におけるリモートワークでは、無駄話が減少してしまったという声も聞かれます。しかし、無駄話には決して無駄ではない時間が含まれています。オフィスでのランチタイムや休憩時間に交わされる些細な会話こそが、チームの結束を強め、新たなアイデアの芽を育む土壌になる場合があります。食事を共にするという行為は心が開きやすいです。お互いを知りリラックスした中で話せる風土を醸成するのには一番だと思います。
お金は夜に動く?
オフ会や懇親会などのイベントは、ビジネスにおける心の距離を縮める重要な場でもあります。業務上の関係だけではなく、個々の人間性や趣味、価値観などを知ることで、信頼関係が深まります。人は、好きな人に対してこそ心を開き、協力しようとするもの。こうした人間関係こそが、ビジネスの成果に直結するのです。最近めっきり減ってしまった飲み会/懇親会ですが、飲み会で話したことは忘れてしまっても「あいつはいいやつだった」「あいつは実は面白いやつだ」といった感情は残ります。キャラクターを覚えてもらう事はとても大事です。
余談からアイデアが生まれる
最後に、些細な話の中にヒントがある事が多々あります。くだらないと思う話題や日常の出来事から意外な発見や新しいアイデアが生まれることはよくありますよね。だからこそ、仕事だけでなくプライベートでも、日々のコミュニケーションを大切にし、時間の余白を活かすことが大切なのです。私は、仕事で行き詰った時やアイデアが欲しい時にあえて場所を替えたり、シャワーを浴びたり人と話したりします。一呼吸おいたり会話をする事で新しい発想が生まれるのです。
あえてゆとりの時間を持つ工夫を
時間の余白がもたらす利益は目に見えるものではありません。しかし、それが私たちの人間関係や創造性、業績向上に直結することは間違いありません。だからこそ、忙しさの中にも心のゆとりを持ち、大切な時間の余白を大切にしていきたいものです。