似ているものを探して比較することで、深い示唆を得られることがあります。ショルダーネームと似ているもの・・・そう考えて浮かんでくるのは本のタイトルです。どこが似ているのか、そこからどのような示唆が得られるのか、このブログではそれらについて記述していきます。
ショルダーネームとどこが似ているのか?
2008年にヒットとなった「俺の妹がこんなにかわいいわけがない」を皮切りに、一部の分野で説明的な題名のものが増えたといわれています。実際に探してみると、若者向けの軽めの小説としてライトノベルをはじめ、ビジネス書なども長い題名のものが多く見つかります。日経オンラインの記事ではこんな分析もありました(本の題名、やたら長くなっているのはなぜ 2014.11.12)。
要点をかいつまんでいくと
出版各社は「他社との差別化をはかるためにタイトルの表現をいっそう工夫しなければならなくなった」(久米教授)。
というまさにショルダーネームで差別化を図る飲食店のような状況が述べられています。そして、
講談社の猪熊編集長は「語感、見たときの文字のバランス、読んだときの音。この3点に気を配っている」と話す。タイトルに現在の流行語を入れるとかえって陳腐になってしまうといった意外な難しさもあるそうだ。
ショルダーネーム以上に多くの人が関わって考えているだけあって、先進的な見方だと感じます。さらにはSEO対策になっているのでは?というような踏み込んだ考察もあるようです(参考 (長いタイトルのライトノベルが発売される理由ってなんだろう。)。
このように、題名をどうすべきか、というコンセプトが、私たちが突き詰めたショルダーネームのコンセプトと非常に似ていることが感じられるのではないでしょうか?コンセプトが似ているだけでなく、本の題名がショルダーネームの様に内容を説明するようなものになったおかげで売上が伸びたことは間違いないようです。この点は、ネットの時代であっても短い説明文=ショルダーネームで売上が伸びる、という私たちの主張が単なる偶然の産物ではないということの裏付けてくれています。
直近のライトノベルの題名
流行に敏感な若者向けのライトノベルでは「男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。」をはじめとして、50文字を超えるような題名がつけられた作品もあります。ここまでくると、題名を読むだけでもしんどいです。そして何より、グーグル検索でタイトル全部が表示しきれなくなります。
2015年になってもいまだに50文字を超える題名のものが発表されていますが、少し風向きが変わったようです。長いこと自体が注目されるトレンドがあり、長さに目が向いていましたが、内容をある程度の長さでまとめる、という方向に戻ってくるとの予想が上のブログでもされていました。
ライトノベルでの事例なども考慮しながら、長すぎることの弊害等は後日ブログにまとめたいと思います。
売れ筋のビジネス書などを見ても、私たちの推奨する20字程度(3単語を軸に意味を伝えようとすると大体この程度に収まります)に収まっているようです。
ショルダーネームも本の題名も、一番目につきやすいところで内容を伝える、という点で一致していました。また、これを実現することでやっぱり売り上げはあがるのです。実際に袖看板を変えるとなると大変ですが、ネットに挙げている情報であればそれほど大変ではないはずです。是非ショルダーネームで売上アップを実現してください。